生活習慣病

生活習慣が原因で起こる疾患の総称。

食事や運動・喫煙・飲・ストレスなどの生活習慣が深く関与し、発症の原因となる疾患の総称です。
以前は「成人病」と呼ばれていましたが、成人であっても生活習慣の改善により予防可能で、成人でなくても発症可能性があることから、1996年に当時の厚生省が「生活習慣病」と改称することを提唱しました。

日本人の三大死因であるがん・脳血管疾患・心疾患、更に脳血管疾患や心疾患の危険因子となる動脈硬化症・糖尿病・高血圧症・脂質異常症などはいずれも生活習慣病であるとされています。

動脈硬化症(アテローム性動脈硬化)

動脈硬化症を認めると、心筋梗塞や脳梗塞の危険性が高くなります。動脈硬化症のみでは症状はありません。

当院ではCardio ankle vascular index(CAVI)と頸動脈エコーを行い評価しています。CAVIは動脈の方さを反映する指標で、動脈硬化が進行するほど高い値となります。頸動脈エコーでは、血管壁の肥厚やプラーク(脂肪の塊のようなもの)を調べます。

高血圧・糖尿病・脂質異常症・喫煙・肥満などがリスク因子であり、動脈硬化症とならないために、早期からの予防や内服治療をおすすめします。

フクダ電子 血圧脈波検査装置VS-2000

キャノン超音波診断装置 Xario200G

高血圧症

高血圧には本態性高血圧と二次性高血圧とがあります。二次性高血圧は、甲状腺、副腎、睡眠時無呼吸症候群などの病気が原因となり、採血、腹部エコー、無呼吸検査などを行います。それに対し、日本人の大部分の高血圧は、それらの原因のない、本態性高血圧です。本態性高血圧は、食塩の過剰摂取、肥満、飲酒、運動不足、ストレスや、遺伝的体質などが組み合わさって起こると考えられています。なかでも、日本人にとって重要なのは、食塩の過剰摂取です。

高血圧の持続により動脈硬化症が進行し、狭心症や心筋梗塞、脳卒中(脳梗塞や脳出血)の原因となります。

自宅血圧が重要となりますので、朝と夕に2回ずつ血圧を測り持参していただくとスムーズな診療ができます。

成人における血圧値の分類(mmHg)

分類 診察室血圧 家庭内血圧
収縮期血圧
(最高血圧) 拡張期血圧
(最低血圧) 収縮期血圧
(最高血圧) 拡張期血圧
(最低血圧)
正常血圧 <120 かつ <80 <115 かつ <75
正常高値血圧 120~129 かつ <80 115~124 かつ <75
高値血圧 130~139 かつ/または 80~89 125~134 かつ/または 75~84
I度高血圧 140~159 かつ/または 90~99 135~144 かつ/または 85~89
II度高血圧 160~179 かつ/または 100~109 145~159 かつ/または 90~99
III度高血圧 ≧180 かつ/または ≧110 ≧160 かつ/または ≧100
(孤立性)
収縮期高血圧
≧140 かつ <90 ≧135 かつ <85

 

脂質異常症

脂質の異常には、LDLコレステロール(いわゆる悪玉コレステロール)、HDLコレステロール(いわゆる善玉コレステロール)、トリグリセライド(中性脂肪)の血中濃度の異常があります。

LDLコレステロール高値の原因としては飽和脂肪酸の摂取しすぎが原因となります。飽和脂肪酸は常温では固体であることが多く(不飽和脂肪酸は液体が多い)肉の脂身、バター、生クリーム、インスタントラーメンなどに多く含まれます。

トリグリセライド(中性脂肪)高値の原因としては、甘いものや酒・油もの・糖質のとりすぎがあげられます。砂糖の入ったソフトドリンクを飲む習慣のある人も多い傾向があります。

HDLコレステロールの低値はトリグリセライド(中性脂肪)の高値と連動することが多く、その要因は、肥満や喫煙・運動不足です。

上記のように脂質異常症の基本的治療は生活習慣の改善、規則正しい食事や運動・禁煙が重要となりますが、なかなか生活習慣を変えるということは難しいことです。このような時に薬剤治療となります。HDLコレステロールを増加させる薬剤はないため、LDLコレステロール、トリグリセライドを下げるために薬剤の内服をします。根治させる薬剤ではないため、長期内服することの多い薬剤です。気になる方は採血でチェックできるのでお気軽にご相談ください。

糖尿病

糖尿病は、インスリンというホルモンの不足や作用低下が原因で、血糖値の上昇を抑える働き(耐糖能)が低下してしまうため、高血糖が慢性的に続く病気です。

血液中の糖が尿にあふれ出ると甘い匂いがするため「糖尿」とありますが、診断は尿糖ではなく空腹時血糖や経口ブドウ糖負荷試験などの血液検査によって行われます。

糖尿病の恐さは、自覚症状のないままに重篤な合併症が進展することです。微小な血管の障害である網膜症・腎症・神経障害が三大合併症ですが、中でも糖尿病性腎症は人工透析の原因疾患第一位です。

当グループでは「海老名西口糖尿病クリニック」という、専門クリニックがあり重症の方はそちらに紹介となります。当院にも当日HbA1c採血結果がわかる機械があり、軽症糖尿病の治療をさせていただきます。

シーメンスDCAバンテージ
HbA1cの当日結果説明が可能です。

メタボリックシンドローム

内臓脂肪の蓄積と、血圧、血糖、血清脂質のうち2つ以上が基準値から外れている状態です。

肥満のうちでも、おなかの内臓に脂肪がたまる「内臓脂肪型肥満」が、高血圧、糖尿病、脂質異常症などをひきおこしやすくし、これら内臓肥満と高血圧や糖尿病、脂質異常症が重複し、その数が多くなるほど、動脈硬化を進行させる危険が高まります。

当院では「つげの木海老名健診センター」も併設しており、毎年の健康診断を受けながら生活習慣病・メタボリックシンドロームなどがあれば通院治療も行い、総合的に健康状態の改善できるよう心がけております。

1. 腹部肥満 ウエストサイズ 男性85cm以上
女性90cm以上
2. 中性脂肪値・
HDLコレステロール値 中性脂肪値 150mg/dl以上
HDLコレステロール値 40mg/dl未満
(いずれか、または両方)
3. 血圧 収縮期血圧(最高血圧) 130mmHg以上
拡張期血圧(最低血圧) 85mmHg以上
(いずれか、または両方)
4. 血糖値 空腹時血糖値 110mg/dl以上